「子どもの権利条約(児童の権利に関する条約)」をご存知ですか?
この条約は、子どもの基本的人権を国際的に保障するために定められました。
世界中の子どもの中には、貧困のために教育を受けられなかったり、過酷な労働を強いられたり、兵士として紛争に利用されたり、防げる病気で命を失ってしまったりと、生命の危険にさらされ、厳しい暮らしを送っている子どもたちがいます。同じく日本でも、虐待等で苦しむ子どもたちがいたりします。
「子どもの権利条約」は、世界中の子どもの強い見方です。この条約では、子どもにとって一番よいことを実現しようとうたっています。
「子どもの権利条約」では、18歳未満を「児童(子ども)」と定義し、前文と本文54条から成り、子どもの生存・発達・保護・参加という、大きく分けて次の4つの権利を守るように定めています。
子どもの権利~4つの権利~
生きる権利
防げる病気などで命をうばわれないこと。
病気やけがをしたら治療をうけられることなど。
育つ権利
教育を受け、休んだり遊んだりできること。
考えや信じることの自由が守られ、自分らしく育つことができることなど。
守られる権利
あらゆる種類の虐待(ぎゃくたい)や搾取(さくしゅ)などから守られること。
障がいのある子どもや少数民族の子どもなどはとくに守られることなど。
参加する権利
自由に意見をあらわしたり、集まってグループをつくったり、自由な活動をおこなったりできることなど。
この条約は、1989年の第44回国連総会において採択され、1990年に発効、日本は1994年に批准しました。
大分市でも、2011(平成23)年5月5日施行の「大分市子ども条例」第4条において、子どもは、日本国憲法及び児童の権利に関する条約(子どもの権利条約)の理念にのっとり、一人ひとりが大切にされ、健やかに育つための環境を求めることができると定め、すべての子どもが健やかに育つ社会の実現を目指しています。
「子どもの権利条約」について、詳しくは、日本ユニセフ協会ホームページをご覧ください。なお、「ユニセフ(国際連合児童基金:United Nations Children's Fund)」とは、1946年12月11日に設立された国際連合総会の補助機関です。ユニセフは150以上の国と地域で子どもたちの命と健やかな成長を守るための活動を行っており、「子どもの権利条約」を活動の指針としています。