木育キャラバンin大分
『行ってきました』ブログは、naanaの企画・運営に参加する
ボランティアスタッフ『naanaパートナー』が
子育てファミリーに優しい市内の施設やサービス、イベント等を
ママ目線で取材してレポートするコーナーです。
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昨年の12月8(土)9(日)、パークプレイス大分で木育キャラバンが開催されました。
木のおもちゃがい~っぱい!夢のような空間で思いっきり遊んできました!
親子で一緒に遊べて入場無料!うれしいイベントです。
大分に初上陸の木育キャラバンをたっぷり紹介させてくださいね。
その前に「木育(もくいく)」ってご存知でしたか?
「木」を「育」てる? 「木」で「子育て」? 調べてみると
『北海道から発信された新しい教育活動、市民活動であり、
市民や児童の木材に対する親しみや木の文化への理解を
深めるため、材料としての木材の良さやその利用の意義を学ぶことをねらいとする
教育活動、社会活動である』とあります。
まず「木」を真ん中に置いて子育てを行い、木を使うことで木を、森を育てていく。
子どもも森も、時間をかけて育てるものですからね。
では早速、第一会場へ行ってきます。
二階の会場にたどり着いたら、大人も子どもも『うわぁ~』っと溜息をついていました。
どれで遊ぼうかな~って、目がキラキラしています。
上の写真は配置を演出中の様子です。さすがですね!
3つに区切られたスペースの真ん中、杉でできた床の上には大量のつみきが触りたくなる配置で並んでいます。
いました!本気で遊べるお父さん!ステキです!誰も近づけないほど夢中オーラが出てます。
おっと、こちらのお父さんも真剣そのもの。
お子さんが振り向く前にもっとたかく!振り向いたら驚くでしょうね!
このあとタワーは、お子さんが倒してミッション完了!
ここまでくると、一個を大事に積み上げてはハラハラドキドキ!
倒れる音も心地よくてスタッフからは大きな拍手。
倒れたつみきの海にダイブして寝ころぶお子さんも。いいなあ...
さて、奥のスペースへ。
キッチンでおままごと。まわりには夢いっぱいの木の野菜たち。
ゴツゴツしたじゃがいもは、中に鉄の玉が入っていてコロコロとかわいい音がします。
にんじんは、芯をぬくとバラバラに。
布製のいんげん豆の中には、ゴムでつながった木の豆。
牛革のやわらかピーマンは、ほどよい重さでお手玉としても楽しめます。
カブは、葉と根がネジで離れるようになっています。
数種類の木で作られたタマゴたちは、ツルツルスベスベまるで人肌。
大好きなトマトもお鍋で茹でて...美味しいごちそうがでてきました。
この車「のびるんちぢむん」。
その名のとおり、伸びたり縮んだり、不思議な動きが飽きません。
ハイハイもヨチヨチも上手に促してくれそう~。
マグネット棒で木の穴をつついてみると...
「カチッ」と音がしてひっついてくるのはかわいいイモムシ!
いろんな色と大きさのイモムシにワクワクしながら、出して入れての繰り返し。
「ひっつきむしの木」は、いろんなストーリ-が広がりそうですね。
手前のスペースは対戦型のおもちゃ。
おもわず集中してしまう、その名も「集中力アップゲーム」。
二つのハンドルを握りしめて、前後左右に動かす動作だけで玉をころがすのはなかなか難しい。
玉を落とさないように上手に運べたかな?
すべてをご紹介できないのは残念ですが、つみきひとつをとっても、六角、半円、ヒト型、丸...
コマもたくさん!回してびっくり、山が見えてくる「透明ゴマ」。玉突きの「チロリアンルーレット」。ドンッと叩くと回る「スピン」...
何種類もあるガラガラ。ゆっくりゆっくり坂を下りる「どんぐりころころ」は癒し効果満点。
坂を下った後に一回転する「くるりんカー」。
なぜか男の子が夢中になる定番の「レールセット」(汽車)。
おじいちゃんが『まだあったんか~』って大喜び!
板に打ち付けられたクイの間を、人形が上手に降りてくる「カタコト」。
積木の下にトラックが入る「ツミニー」は男の子に人気。
バックするとカチッと荷物(1個の積木)がのっかる単純なからくりだけど
『運んでくださ~い』のお母さんのスパイス一言で 『は~い!』と元気に発進です。
それにしても、ものすごい種類と量の木のおもちゃたちです。
会場の一角で定期的に開催されていたのは...
「てづくりおもちゃ」。自然の枝を使ったパチンコ づくりに、二人とも真剣そのもの。
作ったばかりの松ぼっくりのけん玉、壁に向かって猛特訓中!
このあと玉が入って振り返り 『ママみて~!』
満面の笑みは、naanaをご覧の皆様なら容易に想像できますよね。
しばらく遊んでいると、『おはなしくみき、はじまるよ~』
この回は絵本でおなじみ 『ぞうくんのさんぽ』。
毎回ちがう組木(くみき)で楽しませてくれました。
延々と遊び続けるお子さんの姿を見て
『一つのおもちゃでこんなに長く遊ぶなんて』と驚きの声も聞こえてきます。
『ああぁ~』フェードアウトする声の主は、小脇に抱えられて退場するお子さん。
寒いし風邪ひいちゃうってお母さんの気持ちもわかる!
まだ遊びたいお子さんの気持ちもわかる~!!
あらら、突然、子供たちが駆け寄った先には・・
大分県の森林づくりマスコットキャラクター「もりりん」登場!
シールをもらったり記念撮影をしたり、大人気です。
さて次は第二会場。まだまだあります。
ここには日本のおもちゃ、世界のおもちゃたちが並んでいます。
『保育園でサファリに行ったんだよ』って話してくれながら作っているのは何の動物かな。
会ったばかりなのにニコニコ笑顔です。
見えますか?一つ一つの木にそれぞれの名前が刻印されています。
「ぶな」「かえで」「ほお」「なら」「とち」「くるみ」「さくら」「くり」「ひのき」...
約10種類の国産材を使用した「寄木の積木」はこどもにちょうど良い重さはもちろん、
無塗装なので肌触りも匂いも楽しめます。
次は、世界のおもちゃです。
トンカチで打ったら反対から出てくる、終わりのない「ハンマートイ」。
お父さん、寒い風をよけるように優しく見守ってくれています。
ビー玉が転がるように、と黙々と置いていくつみき。
お兄ちゃんお姉ちゃん達が作って完成すると小さなお友達の列ができます。
ビー玉握りしめて、待ち遠しいね。
お母さんが凸凹つみきで作ったナナメのおうち、窓から顔を出して記念撮影。
この他にも、精巧に作られた動物たちや、飴色の馬がかわいいメリーゴーランドや、木のおうちもありました。
次は一階の第三会場。
ここには、大分EU協会によるEU諸国の遊びを教えてくれるコーナーや、
地元の工務店の団体「木繋会(きづかい)」&おおいた木育サポーターズによる
木工体験コーナーなどがありました。
親子で一緒に木工なんて、家庭ではなかなかできない素敵な体験。
お父さんが多いですね。
会場では、木のおもちゃを協賛企業が販売していて、
大分市内にも「九州産」木のおもちゃを扱うお店があることを知ってうれしくなりました。
思い切り遊んだあとは主催者の方々にお話を伺いました。
NPO法人アシスト・パル・オオイタの吉野様。
<木育キャラバン開催のきっかけや目的は?>
私たちは10年ほど前から森づくり、里山サポーター、植栽ボランティア、
清掃活動を行ってきました。また、子育て家庭を応援する活動として、
父と子のホームスティ、保育サポーターなども行っています。
木育キャラバンでは、電子ゲームやテレビから離れて木のおもちゃで遊ぶひとときを
味わっていただきたいと思っています。オープンな会場ですので
イベントを知らなかった方にも広く参加していただくことができ、
木のおもちゃの魅力に驚いたお母さんも
多かったようで喜んでいます。
<naanaをご覧の皆様へ>
これからの時代は『他人の子も自分の子、社会の子』という意識が必要になってきます。
そして今回のイベントのサポータのように声をあげて動く人が増えると
行政、企業も動いていきますよ。
NPO法人アシスト・パル・オオイタ http://www11.ocn.ne.jp/~apo2002/
「木育キャラバン」館長の曽我部(そがべ)様。
<木育キャラバンのお仕事をはじめられたきっかけは?>
息子の誕生です。
『これなら息子と一緒にできる!』と「おもちゃコンサルタント」の資格を取りました。
その息子ももう11歳です。
当時は忙しい仕事を抱えていましたが、東京おもちゃ美術館のオープニングスタッフとして
参加しました。多田館長から「キャラバン隊」の要請を受けて2009年から
全国各地を回り延べ35回を超え、今年だけで13か所、開催しました。
<今回ご苦労されたことは?>
会場は大型複合施設で他(大学のホールや体育館等)の施設と比べると
面積が非常に狭いため配置や置くおもちゃ選びも工夫しました。
1日ずつ置いたおもちゃもあります。
来場者の動線にも気を配りました。
会場が離れた場所に分かれているのも初めてで、
前夜22時から設営というのも初めてです。
<naanaをご覧の皆様へ>
木のおもちゃの良さを知っていただきたい。
いろんな種類、数多くのおもちゃでお子さんと一緒に遊んでもらいたいですね。
もちろん外国製のおもちゃも品質は良いのですが、
日本の木工レベルは非常に高いので良いものがたくさんあります。
木のおもちゃは高価というイメージが強いと思いますが、
このような機会を利用して実際に触れて遊んでもらいたいですね。
さらに自然にも目を向けて自然の中に出かけていって、
森に対する目線を育てて欲しいのです。
『でかけること』、『そだてること』、それが森の維持管理にもつながっていきます。
スタッフの中でも保育士さんたちはやはり遊び方が違いますね~、
今回木育キャラバンに来られた方は、来られなかった方々に
シェアしてもらって、次回のキャラバンではぜひ子育て中のお父さんお母さんに
スタッフとしての参加もおススメします。
東京おもちゃ美術館 http://www.goodtoy.org/ttm/
曽我部様のお話に出てきた「おもちゃコンサルタント」ですが、
大分で唯一人「おもちゃコンサルタント マスター」を取得した大仁(おおに)様。
「おもちゃの広場」といえばピンとくるお母さんも多いのではないでしょうか。
<おもちゃコンサルタントを取得されたきっかけは?>
もともと美術・デザインが専門の私でしたが、
長男出産後何のおもちゃを与えていいのか分からず、
幼児の創造力を豊かにするおもちゃを知らない自分に驚き、
「おもちゃについて勉強しちゃおう!」「資格取得しちゃおう!!」と思ったのが
きっかけでした。今ではこの活動の方がメインになってしまいました。
<今回ご苦労されたことは?>
東京おもちゃ美術館から木育キャラバン内でワークショップをするよう依頼されていました。
悩んだ結果、今回は「手作りおもちゃ」と「おはなし組木(くみき)」をしました。
「手作りおもちゃ」の準備では自然素材を使ったおもちゃにするために、
時間を見つけては山に入り素材集めをしていました。
これが一番楽しいところなので、子どもたちと一緒にしたかったなぁって、
それを上手く伝えられなかったのは心残りでした。
「おはなし組木」のほうは複合施設内ということもあり、
話の途中で音楽やアナウンスが入り、
お話が出来なくなってしまったことは残念に思いました。
<naanaをご覧の皆様へ>
たかがおもちゃ、されどおもちゃ。
一緒に遊ぶ大人がおもちゃや遊びのスパイスを知っていると、
子どもの遊びはグーンっと広がります。
「おもちゃは子守をしてくれるもの」ではなく、「コミュニケーションツール」として
おもちゃを見てもらいたいと思います。
おもちゃコンサルタントに興味のある方は↓是非見てみてください。
http://goodtoy.org/expert/tc_index.html
ママだって子どもに負けないくらいのあそびの天才!!になれる。
最後は、総括された大分県庁の荒木様。
<木育キャラバン開催のきっかけや目的は?>
環境教育取組が6年目に入り、「木育」が加わり、
調べていくうちにキャラバン隊があること知ったため、今回の開催に至りました。
<naanaをご覧の皆様へ>
お子様が使うおもちゃに木を使って欲しい。
木のおもちゃを選んで欲しい。
木は、植えて育てて伐って正しく使うことが大切です。
「木を伐採すること=環境破壊」ではありません。
伐採を前提に人工的に植えた木は伐採することが環境保全につながります。
初日に「大分木育円卓会議」もあり、
参加された方が『熱い思いがびんびん伝わってくる3時間でしたよ~』と教えてくれました。
また、キャラバン受付には3つの会場でキーワードを拾って、正解したらプレゼント!という企画がありました。プレゼントは何だったのかな~。
親子とも遊びに夢中で、もらいそびれてしました。
今回もキャラバンでは、森作りのための「緑の募金」も実施されていました。
うちの子どもも募金体験をしましたよ。
そろそろ気になりますよね、代表して質問しました。
「次は、いつやるんですか?」って。
関係者のお話しをまとめると...
「一回でおしまいというわけにはいきません。
今回蒔かれた木育の種を、育てて、花を咲かせ、実を実らせるためにも、
これから大分各地で開催される木育イベントに誘い合って
参加してもらって、木育旋風を巻き起こしましょう!」
二日間の来場者、なんと約2000人!
木のおもちゃにワクワクしたり癒されたり。
そこにおもちゃがあるだけで大人も子供もいっしょに遊べる!とても素敵な空間でした。
最後になりましたが企画、運営してくださった皆様、
寒空の中設営して下さった皆様、子供と遊んでくれたスタッフの皆様、
おもちゃの名前や遊び方を丁寧に教えてくれたスタッフの皆様、
本当にありがとうございました。
以上、naanaパートナー朱里(あかり)がお伝えしました。
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これからもnaanaパートナーがママ目線でレポートしていきます。
皆様、お楽しみに!!