妊娠中は、ふだんよりいっそう、健康に気をつけなければなりません。妊婦健康診査を定期的に受診し、医師や助産師等の専門家のアドバイスを受けて、積極的に健康管理に取り組みましょう。
大分市では、妊娠中に妊婦健康診査14回の助成があります。(予定日を超過して14回の受診票をすべて使用した場合は追加で1回助成があります。)
妊婦健康診査等受診票は、大分県内の医療機関および助産所で使用できます(血液検査、子宮頸がん検査、B群溶血性レンサ球菌検査の受診票は、医療機関のみで使用できます)。
なお、県外医療機関等での受診を希望される方は、必ず事前に下記までご相談ください。
対象者
大分市内に居住している妊娠中の方(新生児聴覚スクリーニング検査は生まれた児)
健診の種類・内容
- 基本的な項目:尿検査、血圧・体重測定、問診および診察
※2回の血液検査と子宮頸がん検査、B群溶血性レンサ球菌検査は、基本的な項目と合わせて実施 - 血液検査(1)血色素、HBs抗原検査、梅毒検査、血液型、血糖、風疹抗体価、不規則抗体、HCV抗体、HTLV-1抗体、HIV1.2抗体
- 血液検査(2)血色素、血糖
- 血液検査(3)血色素
- 子宮頸がん検査
- B群溶血性レンサ球菌検査
- 新生児聴覚スクリーニング検査
費用
受診票に記載している検査項目について助成
健診時に持参するもの
母子健康手帳、妊婦一般健康診査等受診票
その他
- 他の市町村から転入された方で、大分市の妊婦健康診査等受診票をお持ちでない方は、下記までご相談ください。
- 他の市町村に転出された場合、大分市の妊婦健康診査等受診票は使えません。転出先の市町村で受診票の差し替えをしてください。
大分市保健所 健康課
電話番号097-536-2516
FAX番号097-532-3250
メールアドレスkenko@city.oita.oita.jp
妊婦健康診査(略して妊婦健診)について、よくあるご質問にお答えします。
- そもそも、なぜ妊婦健診を受ける必要があるのかしら。妊娠は病気じゃないのに…
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妊婦健診は、妊婦さんやおなかの赤ちゃんの健康状態を定期的に確認するために行うものです。
そして、医師や助産師などに、妊娠・出産・育児に関する相談をして、妊娠期間中を安心して過ごしていただくことがとても大切ですね。病気の有無を調べることだけが妊婦健診ではないのです。
妊娠期間中を心身ともに健康に過ごし、無事に出産を迎えるためには、日常生活や環境、栄養など、いろいろなことに気を配る必要があります。
より健やかに過ごすために、妊婦健診をぜひ活用してください。健診費用には、公費による補助制度があります。妊娠がわかったら、お住まいの市町村へ「妊娠届出書」を出しましょう。 - 妊婦健診を受けていないと、どのようなリスクがありますか。
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もともと健康な方であっても、妊娠中に重い病気にかかることがあります。症状が進んでからでは、治療は困難ですので、安全なお産のためには、早期に発見し、適切な治療や保健指導を受けることが重要です。体力や健康に自信があったとしても、過信してはいけません。
- 妊婦健診は、基本的には、いつ、何回くらい受ければよいのですか。
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お腹の赤ちゃんの成長や、妊娠による妊婦さんの変化を定期的に確認していくことが大切です。妊娠初期から妊娠23週までは4週間に1回、妊娠24週から妊娠35週までは2週間に1回、妊娠36週から出産までは週1回の受診をおすすめしています。1回目が妊娠8週頃とした場合、受診回数は合計14回くらいになります。
- 妊婦健診を受けていなくても、産科の病院へ行けば出産できますか。
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妊婦健診を受けず、陣痛が始まってから救急車で病院へ運ばれる方が、残念ながらいらっしゃいます。
病院側では、これまでの妊娠経過がわかりませんから、注意しなければならない病気があるのか、赤ちゃんが順調に育っているのかなど、本来なら数ヵ月かけて調べてあることが全くわからない状態です。妊婦さんと赤ちゃんにとって、非常に危険な出産になりますし、このような妊婦さんを受け入れられる病院は限られてしまいます。 必ず、妊婦健診は定期的に受けておきましょう。
出産・育児に向けてアドバイスを受けましょう
妊娠中は、妊娠の経過に伴って、心とからだも変化します。
妊婦さん自身が上手に変化に対応できるよう、妊婦健診では、ちょっとしたことでも医師や助産師等に相談し、その時々の生活状況に応じたアドバイスを受け、出産・育児の準備をしましょう。
知っておきたいこと、相談しておきたいこと
妊娠初期
- 妊婦健診のスケジュール
- つわりの対処法
- 流産の徴候と予防
- 日常生活の注意
- 妊娠中の食事
- 出産場所を選ぶ
妊娠中期
- 貧血の予防
- 早産の予防
- 妊娠中によく起こる不快な症状への対応
- 腹帯の巻き方
- 妊婦体操
- 母乳の準備
- 母親学級、両親学級の受講
- 赤ちゃん用品の準備
- 里帰りの時期
- 産後の支援者
妊娠後期
- 入院の準備
- 出産に向けての心構え
- おっぱいのケア
- 異常徴候
産後に向けて
- 赤ちゃんの特徴
- 赤ちゃんとの暮らし
- 生活のリズム
- 母乳のあげ方
- 産後の体調管理
- 産後うつについて
- 家族計画
妊娠中、ちょっとしたお腹の張りや不調を訴えて、すぐに産院に行く妊婦さんも少なくないようです。もちろん、心配な症状は医師に診てもらうのが安心ですが、特に異常がなければ、疲れていないか、精神的なストレスがないかどうか、自分に問いかけてみましょう。
お腹に赤ちゃんがいることを自覚して、規則正しく生活したり、栄養バランスを考えた食事を摂る、疲れたら横になる、ストレスの原因を解消してゆったりと過ごすなど、お母さん自身の心がけで解消されるお腹の張りや不調も少なくないようです。仕事で帰宅が遅いお父さんもいると思いますが、パートナーとのコミュニケーション不足によるストレスもあるようです。
ゆっくり話せる時間を取るように心がけましょう。
病院や薬に頼りすぎることなく、まず、自分の心と身体に向き合うことも大切です。